PowerShellをこれから勉強したい方に向けて、私がこれまで購入して読んできた本の中から良書と思う本を４冊紹介します。PowerShellができる範囲は幅広く、PowerShellを習い始めたい動機は様々かと思います。私の場合は、Windows操作の自動化（フォルダ・ファイル操作、Office操作、タスクスケジューラの起動等）が習い始めた目的でした。Windows操作の他に、ネットワーク管理者がクライアントPC管理に役立つ情報が多く掲載されている著書も紹介していきます。
【入門～初級】動くサンプルで学べる Windows PowerShell コマンド&スクリプティングガイド
最初に紹介する本は、動くサンプルで学べる Windows PowerShell コマンド&スクリプティングガイドです。PowerShellやプログラミングの未経験者に向けて、環境の構築から丁寧に分かりやすく解説している本になります。私は、ExcelVBAをある程度学習してからこの本を購入し、PowerShellの世界に入っていきました。ページ数は約400ページありますが、文字も大きく、学習目的だったファイル・フォルダ操作やOfficeの操作も学べ、実践利用でも十分に活用できる本になっています。また、本の題名にあるとおり、サンプルのダウンロードもできるので、スクリプトの動作確認が容易にでき、学習の手助けになります。この本をある程度理解して自分の物とすることができれば、自分の実現したい事をネット検索しながら作業することができる様になると思います。
【初級～中級】PowerShell実践ガイドブック
次に紹介する本は、PowerShell実践ガイドブックです。入門向けに紹介した「動くサンプルで学べる Windows PowerShell コマンド&スクリプティングガイド」は、やってみたい事を良いとこ取りした様な内容になっているのに対して、PowerShell実践ガイドブックは、基礎から丁寧に解説されています。文字も細かく、600ページ以上ありますので、読み応えがあります。一度は一通り読破することをお勧めしますが、その後は自分のやりたい事があった時のリファレンスとして利用しても良いかと思います。ご自分にとって役に立ちそうな箇所は付箋等でチェックしておくと良いです。ボリュームがかなり豊富なため、重要と思った箇所を後から探そうとしてもなかなか見つからなかったります。。
クラスやスクリプトの呼び出しといったスクリプトの応用の仕方やネットワーク管理者としてリモートマシーンの操作方法も学ぶ事ができます。こちらの著書を一通り読み終えればPowerShellの世界が一段と広がります。
PowerShellの本で訳本が多く出版されていますが、英語を無理やり日本語に訳している内容の本が多く、個人的にはニュアンスが伝わりにくく、知らない知識を補充するには効率が悪く感じる事が多いです。日本人の著者が書かれているPowerShell実践ガイドブックは、ニュアンスが日本人に分かる様に書かれており、ボリュームがありますが解説は分かり易くなっています。
【中級】Windows PowerShell実践システム管理ガイド
中級者向けに紹介する本は、Windows PowerShell実践システム管理ガイドです。こちらの著書の対象は、ネットワーク管理者を想定している様な構成になっています。学習目的をWindowsの操作自動化にしている場合は、あまり参考にはならない本になります。
サーバPCでアクティブディレクトリ管理をしている場合は、クライアントPCの情報取得、管理に役立つ情報が豊富に書かれています。仮想マシンの作成管理をPowerShellで実行する内容も書かれており、ネットワーク管理者にとって手助けになる情報が多いです。こちらの本には書かれていませんが、PowerShellでアクティブディレクトリ傘下のクライアントPCのOSバージョンを一気に取得することもできます。いちいちクライアントPCの情報を一台一台調べる必要もなくなるので、管理が非常に楽になります。
【リファレンス】Windows PowerShell ポケットリファレンス
最後に紹介する本は、Windows PowerShell ポケットリファレンスです。題名のとおり、リファレンス本です。今時はネット検索すればある程度知りたい情報を得る事ができますが、ネット検索するより、こちらのリファレンスで調べる方が知りたい情報を早く得る事ができます。例として、印刷設定・実行のスクリプトを組むのに、こちらのリファレンスが大いに参考になりました。著者の牟田口さんのホームページも役立つ情報が多く掲載されています。
